関西の住宅業界にもデザインの大きな波が!
先日、と言ってもかれこれ一週間前の10月6日(金)ですが、
関東の住宅業界、デザイン業界では有名な新宿にある
LIVING DESIGN CENTER OZONEで開催されたとあるセミナーに参加してきました。
講師は、キッチン業界で有名なキッチンジャーナリストの本間美紀さん。
テーマは、「欧州キッチン紀行 ー最新ツールから読み解くキッチン&インテリアのヒントー」
いや~、とっても興味深く、面白いセミナーでした。
普段はクライアントの工務店さんにキッチンアカデミーという組織を通じて、
オーダーキッチンの良さや輸入の食洗器、調理器具、各種天板素材などをお伝えしている関係もあって、
ヨーロッパのキッチンの事例を目にする機会が多く、
そのたびに、日本のシステムキッチンはなんでこんなに貧弱なんだろうとか、
面白くないんだろうとか、思っていたのですが、
今回のセミナーを受けてみてその理由がよ~くわかりました。
本間さんのレポートは、イタリアのミラノサローネやドイツのリビングキッチンなどの
いわゆる展示会用の豪華なキッチンではなく、
ごくごく普通の一般家庭に入っているキッチンのレポートが中心でした。
しかも、それを今や世界のインテリアデザインを牽引するデンマークや、
スイス、ドイツ、イタリア、というように各国別にレポートしてくださり、
何故各国のキッチンが自由で遊び心にあふれたキッチンになっているのかを
それぞれの国民性と絡めて解説をしてくださったので気付けたのだと思います。
そもそも欧米人は基本的に個性を大事にし、しっかりと自己主張をする国民性です。
つまり自由な気風が強いんでしょうね。
それに比べて日本はどちらかというと出る杭は打たれるということわざがあるように、
周囲からはみ出ることを怖がる国民性です。
それはそれで良いところも沢山あるのですが、
横一線の国民性をうまく利用したのが国内の大手キッチンメーカーさんなのかなと思いました。
つまり、「お隣のお宅ではこれを使われていますので、お宅もそのようにしておかれるといいですよ」という具合です。
そうすることで、メーカーとしてはイレギュラーなものを作る手間が省け、
効率重視の高収益経営が成り立ったわけですね。
しかし、時代は大きく変わりました。
インターネットの普及や、やり取りできるデータの量が飛躍的に跳ね上がったため、
今や日本国内に居ながらにして、欧米の優れたデザインのインテリアやキッチンを
とても気軽に見ることができるようになったのです。
そして、今まで横一線が無難だと教育されてきた私たちの世代(サラリーマンに個性はいらないよ、無難に無難に)から、
(君はなにができるのかな?他人との違いを言ってみてくださいと言われるような)個性を評価される若い世代に、
世代も変わってきています。
住宅業界でもこのような流れを敏感に感じている会社は、どんどんと業績を伸ばしています。
感じてさえいない会社は、どんどん売れなくなっています。
感じているけど、行動を起こせない会社も同じくです。
そして、このような流れは中央だけでなく、地方にもどんどん飛び火しています。
おりしも今関西では街ごとデザインウィークにしてしまう「まちデコール」が開催され大変盛り上がっています。
そして明日は、本間さんのセミナーも開催されるようです。
https://www.atc-ihpc.com/eventseminar/20170905/2931/
また、明日夕方18時からはオーダーキッチン業界のそうそうたるメンバーが集まって
富士工業さんの大阪ショールームで面白いイベントが開催されます。
予約不要、出入り自由なので、一皮むけたいな~とお思いの方は是非足を運んでみてください。
刺激的な情報が沢山得られると思いますよ~(^^)