キッチンは選ぶものなのでしょうか?
SNSを見ていて、またぞろ
「お客様とキッチンを選びにショールームに行ってきました」
的な投稿を目にしました。
まぁ、普段からよく目にするのですが(笑)
こういう言葉を見ると本当に寂しく思います。
建売も多く手がけ、棟数を競っている大手住宅メーカーさんやビルダーさんならまだしも、
注文建築、しかもフルオーダーを売りにしている工務店さんが、
「キッチンを選ぶ」
という言葉を発せられるのにはとても違和感を感じます。
「家は建てるものであって、買うものではありません」とか、
「大手メーカーは家を商品と言い、不動産屋は物件と言い、建築家は作品と言う。
私達工務店は家をそんな風には呼びません。」などと言いながら、
「キッチンは選んだものを買う」と平気で言うのです。
注文建築を建てる時、形は四角しかできませんとか、
総二階しかできませんと言われたらがっかりするじゃありませんか?
キッチンも形は長方形で、大きさは2550か2700かどっちにしますか?
と言われたら寂しいですよね。
お客様はなぜ住宅メーカーではなくわざわざ工務店さんに家造りをお願いしてくれるのでしょうか?
それは、小回りがきくし、細々と希望を聞いてくれるし、親切だし、
それでいて価格も大手より安いし、というところじゃないでしょうか?
なのに家の中の設備は大手メーカーと変わらないのであれば、
工務店さんに依頼する意味がありません。
キッチンが既製品を買うしかないのであればそれも致し方ありませんが、
キッチンはお客様が好きなように造れるのです。
もちろんコスト的な事情もあるでしょうが、
オーダーキッチン屋さんや家具屋さんに丸投げせずに、
工務店さん自身が家を建てるときのようにコストダウンの工夫をすれば、
十分なキッチンが造れるのです。
そのあたりの認識、工務店さんが変わってくれれば、
日本のキッチン業界、ひいては住宅業界も大きく変わると思います。
工務店さん、頑張りましょう!\(^o^)/