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お客様のオーダーキッチンニーズに供給者側が気が付いていない悲劇 工務店コンサルのつぶやき

今回は北東北の工務店様をまわってきました。

 

北東北はもう秋どころか、晩秋の装いでしたね。

日中はそこそこ過ごしやすいのですが、

朝晩は寒かったです。

 

さて、北東北まで何をしに行ったのかと言うと、

弊社で運営している工務店でオーダーキッチンやオーダー家具がデザイン、設計、製作までできるようになっていただく、

キッチンアカデミーのご紹介に行ってきました。

東北道の石碑

 

1社目の工務店様は、

「この辺はみての通り田舎だから、所得も低いのでキッチンを安く造ることはできないかなぁ」と。

さらに

「そういうのができるようになると差別化ができていいんだけとねぇ」とも。

大工さんでもできるような設計をすれば、味のある造作キッチンが安く造れますよとお教えすると、

それは是非やってみたい!と。

ただ、今年は利益が思うように出ていないので、

来年になったら取り組みますよとおっしゃっていました。

来年まで覚えていてくださればいいんですけどねぇ(苦笑)

 

次の工務店様はとても意識が高く、

「最近のお客さんはメーカーキッチンでは満足しない」

「海外製の食洗機っていいんでしょう?」

「高くなくてもいいんですけど、自分達らしいキッチンは造れませんか?」

なんて聞かれるんですよとおっしゃっています。

 

そういうお客様には今までどのように接してきたのですか?とお聞きすると、

うちじゃキッチンなんて造れないし、造れないって言うと「じゃあ他をあたります」と言われても困るので、

メーカー品じゃないと保証がつかないからとなるべく止めさせる方向で説得していましたとのこと。

 

まぁ、気持ちはわからくはないですがこの対応はどうなんでしょうか?

 

まさにお客様の要望と、供給者側の技術力のミスマッチ。

お客様にとっては不満の残る家づくりになってしまうでしょうね。

 

では、今日ご紹介に来たキッチンアカデミーに取り組んで見られたらどうですか?とお話しすると、

それも検討してはみますけど、まずは自分達で失敗してもいいから努力してやってみたいと思いますとのこと。

 

それはそれで心意気としては理解できますが、

恐らくお客様に提供できるレベルまで到達するまでには数年かかると思います。

その間、不完全なモノ、つまり練習台的なものをお客様に提供されるのでしょうか?

ちょっと心配になりました。

 

お客様のニーズが潜在ニーズから顕在化してきているにもかかわらず、

積極的に学んで取り組もうとされない理由が私には正直理解できませんでした。

時代やマーケットの胎動は思っているより早く、

それに気が付き俊敏に動かれる経営者もいれば、

現状にあまねて一歩踏み出そうとしない方もいらっしゃいます。

 

当然、世の中そうだからこそ差がつき、広がるんでしょうけどね。

 

ある筋からの情報だと、大手キッチンメーカーさんも数年先の市場を見据えて、

かなりの危機感を持っているとのこと。

 

オーダーキッチンなんて都会の話しだと思われている方がいらっしゃったら、

是非この認識をあらためていただきたいと思います。

ハウスメーカーや分譲業者にはできない技術力が工務店の強みだと思います。

その強みを磨き続けていただきたいものだと思うのは私だけでしょうか。。。

 

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